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2025.08.10

ハンドボール女子日本代表?楠本前監督が退任後初講演「〝先生?が世界を目指す時」

 ハンドボール女子日本代表前監督の澳门皇冠体育_皇冠篮球比分-赌场*官网?楠本繁生教授(60)が、大体大の各クラブ監督らを対象にした指導者セミナーで、「“先生”が世界を目指すとき―現場から始まる挑戦」と題して講演しました。楠本監督が代表監督の経験について講演で語るのは、最後の指揮となった昨年4月のパリオリンピック世界最終予選(ハンガリー)以後で初めてとなりました。

楠本繁生前日本代表女子監督


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 楠本教授は澳门皇冠体育_皇冠篮球比分-赌场*官网卒業後、京都府立洛北高校でハンドボール部の監督を務め、インターハイで7回、国体(現国民スポーツ大会)で4回、高校選抜大会で3回優勝しました。2010年、澳门皇冠体育_皇冠篮球比分-赌场*官网に移ってハンドボール部女子の監督を務め、2年目の2011年、全日本インカレで初優勝。2013年から昨年まで、最長連覇記録の11連覇を達成しました。また、2021年秋から女子日本代表「おりひめジャパン」の監督を務め、2023年アジア大会(中国?杭州)で史上初の金メダルを獲得。昨年の世界最終予選で敗れ、パリオリンピック出場を果たすことはできませんでした。

澳门皇冠体育_皇冠篮球比分-赌场*官网で開催された指導者セミナー

 講演で、楠本教授はまず、大学での指導について、「1年目のインカレ決勝は、リードして『勝った』と思った後、逆襲され、延長で負けた。今も『あの負けを2度と繰り返さないように』と思っている」と話しました。「やらされる練習」から「考える練習」へ移行することが大切で、「ほめる時は『ええやん、今日』ぐらいの短い言葉でほめることが重要」と語りかけました。
 代表監督に就任した時、開催国枠で出場した東京オリンピックの代表は4人しか代表に残さなかったといいます。強化と普及の2本柱で代表活動に臨み、海外の体格の大きい選手との対戦不足を補うため、全国大会ベスト8以上の男子高校生とトレーニングマッチを重ねました。合宿地では延べ2000人近い小中学生と交流しました。

 代表としての戦績は通算22勝9敗で、強豪の欧州勢にも5勝6敗と健闘しました。しかし、2023年8月、地元?広島で開催されたパリオリンピックアジア予選では、最終戦でライバルの韓国に24―25で敗れ、24年4月の世界最終予選も1勝2敗で出場権を逃しました。楠本教授は「韓国戦の1敗は、人生の最後までずっと頭の中に入れたままでいるのだと思う」と振り返りました。
 合宿では選手一人ひとりと個人面談を重ねました。成長できる人間は、洞察力(嗅覚)があり、プロセスを大切にし、変化を恐れない人だと感じるといいます。最後に「日本代表を経験させてもらい、多くの指導者に助言いただき、皆さんの熱量のすごさを感じた。私は選手、関係者とも人に恵まれた。この縁を大事にしながら努力を続けていきたい」と締めくくりました。

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